• 探査等

月測位システム技術

背景・目的

アルテミス計画を始め、世界各国における月面探査が活発化していく中、持続的な月面活動の実現に向けては、地球上と同様、月面上で様々な活動を行う者がリアルタイムに自己位置を把握するための複数機の月周回測位衛星による月測位システムが、比較的早い段階から官民ともに利用し得る重要なインフラになると考えられます。

現在、各国が月測位の実現に向けた技術開発を進める中、米欧では、国際的に協調して月測位インフラや規格を検討・構築するLunaNet構想があります。この構想に参画している我が国としても、初期段階から国際的な協調に加わり、将来の月測位インフラについて自在性ある利用が確保できるよう、主体的に技術開発に取り組むことが重要です。加えてNASA、ESAでは、月測位インフラの開発・実証・運用を民間企業からのサービス調達によって確保する予定としており、我が国としても民間企業等が持つ技術力を最大限活用していくことが重要です。

月周回測位衛星は、自身の位置と時刻を高精度で決定する必要がありますが、その方法として地球を周回するGNSS衛星からの測位信号を利用した方法が検討されています。我が国は、2020年にGNSS衛星の1つであるGPS衛星からの微弱信号を地球のほぼ反対側で受信、利用することによる静止軌道上でのGPS航法を実現しており、GNSS受信技術で世界トップレベルの機能・性能を有しています。このため、この技術を月測位向けに発展させつつ、月測位システムの中核技術となる月周回測位衛星の軌道・時刻の衛星機上(オンボード)での高精度決定、及び月圏で配信する測位信号の生成に係る技術開発を進め、月測位インフラの実現への重要な貢献になることを見据えた技術を戦略的に確立します。また、獲得した本技術により、我が国の民間企業による将来の月測位ビジネスへの参入を促進します。


【参考】関連する宇宙技術戦略の記載(抜粋)

月面・月周回軌道上で、リアルタイムに測位を行うための月測位システム技術は、月探査の運用性の大幅な向上のために、非常に重要である。月測位システム(LNSS)の実現のため、月近傍GNSS受信機やその観測量に基づく月周回軌道上での軌道決定技術、月面にいるユーザーが自分の位置や時刻の算出に用いる測位衛星から発信される航法メッセージの生成技術等を確立する必要がある。米国や欧州等においても取組が進められている中、日本も含めて相互運用性を確保しつつ、国際協力の下での月面測位実証や、月面上での測位基準局の配備等に初期段階から参画し、我が国として独自性のある貢献を果たすことが必要である。 (3. Ⅲ. (2). ④.ⅱ)

資料

公募要領

提案書様式1-14

提案書様式8 別紙1

提案書様式8 経費内訳(a.総表シート)

提案書様式8 経費内訳(c.補助金(税抜)シート)

※提案書様式8 経費内訳は旧様式で加工されたものでも問題ありませんが、打上げ経費を計上する場合は新様式を使用することを推奨します

※委託契約に関する詳細は「契約・補助関連」ページをご覧ください

募集期間中に、資料の追加および更新がなされる場合がございます。
本事業への応募を想定する事業者は、本サイトの定期的な確認をお願いいたします。

公募説明動画

宇宙戦略基金事業 公募説明

宇宙戦略基金事業 公募説明


月測位システム技術

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提出先

本事業は、府省共通研究開発管理理ステム「e-Rad」にて応募を受け付けます。
詳細はこちらをご確認ください。

採択決定までのスケジュール

  • 公募開始日 2024.08.07
  • 公募締切日 2024.09.30
  • 採択結果