• 宇宙輸送

固体モータ主要材料量産化のための技術開発

背景・目的

固体モータは、構造がシンプルで即応性に優れ、大推力を生み出せることが特徴であり、我が国においても1950 年代の研究開始以来、世界でも有数の技術が蓄積されてきました。これまで我が国を含め、基幹ロケットの補助ブースタや小型ロケットにも広く採用され、現在では民間の小型ロケットにも使用されており、世界的にも固体モータの研究開発は継続して進められています。一例として、米国ではSLS(Space Launch System)やVulcan ロケットの補助ブースタとして性能向上やコスト削減等の開発が進められ、中国でも固体燃料として最大規模の民間商業ロケットが打ち上げられたところです。

昨今、衛星等の打上需要が急増する中、国内の宇宙輸送能力の強化は喫緊の課題となっています。こうした中、我が国でも基幹ロケット(H3、イプシロンS)打上げ高頻度化や民間ロケットの開発・製造が進められていますが、国内外で需要を取り込むためには、基幹ロケットや民間ロケットの両方で固体モータがますます必要とされ、今後5年程度で現在の生産量の2倍以上が求められる可能性が出てきています。

しかしながら、固体モータは小型・軽量で、厳しい環境下に耐えうる耐熱・断熱材料、構造材料、より大きなエネルギーを生み出すことができる特殊材料が必要であり、その多くが国内の限られたメーカによって供給されている状況です。また、現在の固体モータの製造方法では、推進薬等の製造工程に時間がかかるボトルネックが存在します。

このため、本テーマでは、固体モータの主要材料の製造能力強化に加え、推進薬の製造における前処理工程や硬化工程等、製造工程の短縮・高度化に資する技術開発を行います。


【参考】関連する宇宙基本計画や宇宙技術戦略の抜粋
宇宙技術戦略(令和6年3月28日 宇宙政策委員会決定)
4.(2)ⅱ.③推進系技術

(前略)ロケットの固体モータについては、年間当たりの製造能力に限界があり、また、国内メーカが供給する主要材料(インシュレーション・火工品・推進薬・ノズル・モータケース)において生産設備の老朽化や増加する需要に対する供給量不足等のサプライチェーンリスクを抱えている。このため、固体モータ量産化技術の開発等に取り組むことにより、増加する固体ロケットの打上げ需要に応えつつ、サプライチェーンの自律性確保を目指すことが非常に重要であり、推進薬の製造における前処理工程や硬化工程等、製造工程の短縮・高度化に関わる研究開発を推進する。(後略)

資料

公募要領

提案書様式1-14

提案書様式8 別紙1

提案書様式8 経費内訳(a.総表シート)

提案書様式8 経費内訳(c.補助金(税抜)シート)

※提案書様式8 経費内訳は旧様式で加工されたものでも問題ありませんが、打上げ経費を計上する場合は新様式を使用することを推奨します

※委託契約に関する詳細は「契約・補助関連」ページをご覧ください

募集期間中に、資料の追加および更新がなされる場合がございます。
本事業への応募を想定する事業者は、本サイトの定期的な確認をお願いいたします。

公募説明動画

宇宙戦略基金事業 公募説明

宇宙戦略基金事業 公募説明


固体モータ主要材料量産化のための技術開発

固体モータ主要材料量産化のための技術開発

提出先

本事業は、府省共通研究開発管理理ステム「e-Rad」にて応募を受け付けます。
詳細はこちらをご確認ください。

採択決定までのスケジュール

公募開始  2024年08月23日

公募締切  2024年10月17日(正午)

ヒアリング 2024年12月09日(予定)

※スケジュールに関するお問い合わせにはお答えできません。
※(予定)と記載されたスケジュールは変更になる場合があります。