• 探査等

⽉⾯の⽔資源探査技術(センシング技術)の開発・実証

背景・目的

アメリカを中心としたアルテミス計画をはじめとして、中国やインド等の世界各国において多数の月探査計画が予定されている等、月の探査・開発が急速に進展し、月資源の獲得競争が激化している中でも特にエネルギー源として有力視されている水資源への関心が高まっている中、宇宙戦略基金の探査等分野の方向性である「月や火星圏以遠への探査や人類の活動範囲の拡大に向けた我が国の国際プレゼンスの確保」のためには、我が国においても月面での持続的な探査活動を見据えた取組が必要となる。我が国ではこれまでもLUPEX等の取組を進めているが、LUPEXは月面着陸後、ローバで走行しながら地下1.5mまでを観測し、水分布の可能性のある地点で元素観測、掘削、試料採取等を実施することとしている。他方、我が国において技術的知見を有するリモートセンシング技術を活用することにより、月周回軌道から面的に地表面(~数十cm)の探査を行うことができることから、LUPEXの高精度観測の結果とリモートセンシングによる結果を比較検証することで、月の南極域だけでなく月面全体への展開が可能である。そのため、月面における水資源の状況のいち早い把握に向けて月面の水資源探査に向けたリモートセンシング技術を確立する。

(参考)宇宙技術戦略での記載

  • 水資源探査を効果的・効率的に進めるため、地下浅部の広域探査を可能とする月周回資源探査技術として、衛星搭載用多周波数チャンネルテラヘルツ波センサの開発に取り組むことが重要である。月周回資源探査技術には、軽量な多チャンネルテラヘルツセンサ技術、軌道上で衛星とセンサを統一的に制御する衛星デジタル処理技術、並びに、それらの統合開発を含む。(3.Ⅲ(2)⑥ⅱ)(地上では大気中の酸素を使用するが、宇宙では酸素タンクから100%酸素を供給する必要がある)の材料研究や、低重力環境における水電解装置の研究開発も進める。水電解装置については、真空・高放射線量等の環境条件でも運用可能な技術の確立に向けた実証を行うため、月着陸機にも搭載可能な小型・軽量の装置の開発を着実に実施することが重要である。 (3.Ⅲ.(2).③.ⅱ)

本テーマの目標

宇宙戦略基金における探査等分野の方向性として例示されている「月や火星圏以遠への探査や人類の活動範囲の拡大に向けた我が国の国際プレゼンスを確保」等に寄与するため、以下を、4年間程度を目標として技術開発を推進する。

  1. 月面の水資源探査の実施を見据え、月面の輝度温度分布を複数周波数において観測し、月面の水・氷含有量の推定分布の取得が可能なテラヘルツ波センサシステム(10kg程度以下)を搭載した衛星システム(100kg程度以下)の開発。
  2. Aで開発した衛星システムを月周回軌道に投入して観測を行い、LUPEX等のその他探査手法による観測データと合わせた包括的な検討を実施し、月面における水資源の状況を把握する。

技術開発実施内容

  1. 月面組成を模擬した実験室実験から得られた各周波数に対する特性データベースに基づき、誘電率から氷・水・土壌水分含有量を推定する解析アルゴリズムの開発を行うとともに、吸収・放射・地表面散乱を考慮に入れた月表面測定のための電磁波伝搬モデルの開発を行う。また、それらのデータベース等を踏まえ、月面からの放射輝度温度を高精度で測定可能な小型軽量なセンサを搭載した小型衛星を開発する。併せて、打上げに向けた惑星保護法への対応や周波数調整等を行う。
  2. 測定データを処理するため地上データ処理系の開発及び改良を行うとともに、観測データが得られた領域について、高解像度可視画像や地理的な高度、化学組成、誘電率等に関する情報を他探査手法による観測データや地上における実証実験等と比較検証する手法を開発し、包括的な月の資源地質学的検討を実施する。

支援のスキーム

  • 1件あたり⽀援総額:64億円程度(上限)
  • 採択予定件数:1件
  • ⽀援期間:4年間程度
  • ⽀援の枠組み:B/C
  • 委託補助の別:委託
  • ステージゲートの有無:有(2025年度末を目処に実施)

技術開発実施体制

  • センシング技術に関して十分な知見及び実績を有する研究者や研究設備を有するとともに、宇宙開発利用加速化戦略プログラム(スターダストプログラム)における「月面におけるエネルギー関連技術開発」と連携し、技術開発後のビジネス展開も含めて検討可能な大学・国研等を想定

評価の観点

採択に当たっては、以下の観点等を評価する。

  • 提案された技術開発成果が基本方針における宇宙戦略基金の全体目標や実施方針における各テーマの目標等に沿ったものとなっているか。
  • 提案された技術開発の手法がセンシング技術の確立に向け、目的、目標等を達成するために妥当なものとなっているか。
  • 技術開発体制、スケジュール等の管理体制、(複数機関で受託した場合の)連携体制等、技術開発を実施するための体制は適切なものであるか。

ステージゲートにおいては、以下の観点等を評価する。

  • センサを含めた衛星システムの開発が予定どおりに進捗していることを評価するとともに、宇宙実証に向けて必要な周波数獲得状況等について確認し、2026年度に予定している衛星の打上げの可否を厳格に判断する。

資料

公募要領 2024.7.5 更新

提案書様式1-14

提案書様式8 別紙1

提案書様式8 経費内訳

委託契約書(案)
様式1 委託業務完了届
様式2 委託業務実績報告書
様式3 成果報告書(概要版)
様式4 委託事業遂行状況報告書
様式5 額の確定通知書
様式6 取得財産等管理台帳
様式7 研究開発成果公表申請書
様式8 知的財産権届出書
様式9 委託業務遅延報告書
様式10 委託業務事故報告書
様式11 技術開発計画 変更承認申請書
様式12 出願費用支出申請書
様式例_選定理由書

宇宙戦略基金事務処理マニュアル(委託・補助共通)

宇宙戦略基金における研究公正について


募集期間中に、資料の追加および更新がなされる場合がございます。
本事業への応募を想定する事業者は、本サイトの定期的な確認をお願いいたします。


更新履歴

2024.7.10 公募要領 3.(1)2行目の⑧を⑦に修正
2024.7.8 公募要領 10.の項番誤記を修正
2024.7.8 委託契約書(案) 各種様式を公開
2024.7.5 委託契約書(案) 第7条第4項及び第5項を追加、第56条を修正
2024.7.5 公募要領 4. (2)の誤記を修正

提出先

本事業は、府省共通研究開発管理システム「e-Rad」で応募を受け付けます。
詳細はこちらをご確認ください。

採択決定までのスケジュール

  • 公募開始日 2024.07.05
  • 採択結果