高精度衛星編隊飛行技術

背景・目的

通信・観測・測位のあらゆる衛星システムにおいて、小型衛星コンステレーションによる経済・社会的な便益の獲得競争が加速する中、基本方針で定められている「革新的な衛星基盤技術の獲得により我が国の国際競争力を底上げ」するためには、我が国の強みを活かした独自性と革新性のある衛星技術の獲得に挑んでいくことが必要となります。なかでも、複数機の衛星が互いの相対位置・姿勢を制御しながら高精度に協調して飛行する編隊飛行(フォーメーションフライング:FF)技術は、単一衛星や従来のコンステレーションでは成し得なかった高度な要求を実現可能とする技術であり、その高度化によって、通信・観測・探査等の多分野においてブレイクスルーを生み出すことが期待されます。

近年、例えばNASAでは、複数機のキューブサットが自律的に互いの相対位置を把握し、編隊の維持を行う技術が実証されており 、ESAでは、2機の衛星が約150mの相対距離をmm精度で制御しつつ飛行する高精度かつ自律的な編隊飛行技術を実証しつつ、太陽観測を行うProba-3 が計画中であるなど、コンステレーション構築の加速や小型衛星技術の高度化に伴うFFミッションの実現性の高まりを受け、欧米を中心に技術開発の動きが加速しています。

大型衛星を超える性能が期待される小型衛星での高精度編隊飛行技術は、我が国が他国に先行してきた超小型衛星に係る技術との親和性が高く、我が国の衛星基盤技術における競争力確保に向けた次なる一手としても有望な技術です。また、高精度編隊飛行の実現には、衛星間の相対位置を把握し編隊するための、センサ技術や観測データの処理技術、姿勢制御技術、時刻同期技術等の様々な要素技術開発との統合が必要となることから、高精度編隊飛行を利用したミッションの実現を通じて、様々な衛星基盤技術が底上げされることも期待されます。

そこで本テーマでは、高精度編隊飛行技術に係る複数の構想を支援する領域を設定し、産学の野心的な事業やミッションの構想実現に向けた技術開発・実証について、実施機関間の連携や要素技術の共通基盤化等を促しつつ支援することにより、我が国の衛星基盤に係る技術力の底上げを図りつつ、編隊飛行技術において他国を先導する競争力の確保及び既存のシステムでは成し得なかった革新的な成果や事業の創出を目指します。

【参考】関連する宇宙技術戦略の記載(抜粋)

複数宇宙機による高度な編隊飛行の実現にあたっては、宇宙機間の相対位置を把握し編隊するための姿勢制御技術やセンサ技術、データ処理、時刻同期技術、複数宇宙機の自律的運用のための衛星間通信や衝突回避等の運用技術、これらの地上試験技術やシミュレーション技術等の様々な要素技術の開発と結合が非常に重要である。(5.(2)⑤ii)

資料

公募要領

提案書様式1-14

提案書様式8 別紙1

提案書様式8 経費内訳(a.総表シート)

提案書様式8 経費内訳(c.補助金(税抜)シート)

※提案書様式8 経費内訳は旧様式で加工されたものでも問題ありませんが、打上げ経費を計上する場合は新様式を使用することを推奨します

※委託契約に関する詳細は「契約・補助関連」ページをご覧ください

募集期間中に、資料の追加および更新がなされる場合がございます。
本事業への応募を想定する事業者は、本サイトの定期的な確認をお願いいたします。

提出先

本事業は、府省共通研究開発管理システム「e-Rad」にて応募を受け付けます。
詳細はこちらをご確認ください。

採択決定までのスケジュール

公募開始  2024年08月07日

公募締切  2024年09月30日(正午)

ヒアリング 2024年12月04日

採択結果  2024年12月20日

ステージゲート評価

採択企業等 関連リンク
インターステラテクノロジズ株式会社
-超多数機の精密制御が可能な編隊飛行技術の構築-
評価結果(2026年2月)





衛星量子暗号通信技術の開発・実証

背景・目的

近年の量子コンピュータ研究の加速化により、実用的な量子コンピュータが実現されることで、現代暗号で守られていたデータが全て解読されてしまう事態が懸念されています。また、従来のスーパーコンピュータの性能も日進月歩で進展している中、今はまだ解読できない暗号化データを一旦保存しておくことにより、将来、高度なコンピュータが実現したときに全データを一気に解読するような攻撃等への懸念も増大しています。その一方で、厳格に秘匿すべき情報ですら通常のインターネットで伝送されているのが現状です。将来にわたり、個人レベル・国家レベルの機密情報を安全・安心にやりとりするためには、いかなるコンピュータ技術によっても解読が不可能な、情報理論的安全性を有する量子暗号通信技術に基づき、広域的な量子鍵配送・量子暗号ネットワークを構築し、極めて堅牢性の高い安全なサイバー空間を実現することが求められています。

これまで、我が国は量子鍵配送・量子暗号通信の基盤となる技術の確立に向けて、100km 圏内を対象とした地上の2地点間の量子鍵配送やトラステッドノード技術の研究開発や衛星通信における量子鍵配送技術の研究開発に取り組んできており、特に、衛星通信における量子暗号技術の研究開発では、今後の衛星コンステレーションの普及等を見据え、衛星に搭載可能な量子鍵配送技術の研究開発を進めており、既に、鍵の生成レートを飛躍的に改善可能な物理レイヤ暗号の実証まで研究開発が進んでいます。一方、地上系の量子鍵配送・量子暗号関連の研究開発としては、ファイバー網における量子暗号通信のさらなる高速化・長距離化に資する4つの技術(量子通信・暗号リンク技術、トラステッドノード技術、量子中継技術、広域ネットワーク構築・運用技術)の研究開発が実施されています。しかしながら、数百 km~数千 km といった大陸間スケールでの量子暗号通信へのニーズが想定される中、海底光ケーブルを経由する量子暗号通信の実現には量子中継技術が必要ですが、その完成には 10 年単位での研究開発期間を要すると考えられます。海外では、中国が衛星を用いて中国オーストリア間での鍵の共有及び暗号化通信に成功するなど、グローバルスケールでの鍵共有技術として、より高性能化した衛星量子暗号通信による長距離化への取組が進んでいるなど国際的な競争も激しくなっています。他方、衛星量子暗号技術の社会実装に向けては課題も残っています。衛星量子鍵配送では、精密な衛星捕捉追尾技術等が必要となること、悪天候時には地上局への鍵配送はできなくなること、さらには、伝搬距離の増加とともに鍵生成速度が急激に低下し、量子鍵配送が困難になること等の課題があり、それを克服する必要があります。

本研究開発においては、将来の事業化におけるユーザビリティの観点からも、少ない衛星基数でも地球規模での情報理論的安全な鍵共有を可能とし、気象条件や運用コスト等による制約を最小限とする効果を狙うため、我が国独自の低軌道衛星と地上局の双方を開発し、情報理論的に安全な暗号通信を実現できる新たな量子鍵配送技術及び物理レイヤ暗号技術の実証を進めることとします。

具体的には、量子鍵配送及び物理レイヤ暗号による鍵共有機能(情報理論的安全性が保証されているものに限定。以下同じ。)を有する低軌道衛星の開発を実施するとともに、暗号通信網の実用性・利便性を向上させるため、衛星地上局間の量子鍵配送において衛星と光通信リンクを形成可能とする地上局も開発します。さらに、地上系量子鍵配送網と統合運用するための衛星系・地上系統合ネットワーク化技術を開発します。


【参考】関連する宇宙基本計画や宇宙技術戦略の抜粋
宇宙基本計画(令和5年6月 13 日 閣議決定)
4. 宇宙政策に関する具体的アプローチ
(2)国土強靱化・地球規模課題への対応とイノベーションの実現に向けた具体的 アプローチ
(a) 次世代通信サービス
【量子暗号通信の早期実現に向けた開発・実証支援】

我が国が強みを持つ衛星量子暗号通信技術の社会実装を早期に実現し、将来市場において我が国の技術的優位性を獲得していくため、距離に依らないグローバル規模での量子暗号網構築のための研究開発を進めるとともに、今後の活用等について安全保障分野も含め検討を進め、宇宙実証の実施など、早期実現に向けた取組を積極的に推進していく。


宇宙技術戦略(令和6年3月 28 日 宇宙政策委員会)
2. 衛星
I. 通信
(2) 環境認識と技術戦略
④ 秘匿性・抗たん性を確保する通信技術
ii. 技術開発の重要性と進め方

前述の低軌道通信衛星コンステレーションや静止通信衛星等と地上間の光通信は、従来の電波通信よりも指向性が高く、特定の狭い範囲にビームを照射するため、外部からの盗聴や傍受が困難なことから秘匿性が高いという特徴も有しており、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が開発を進める光地上局の社会実装も重要である。

また、衛星量子暗号通信技術については、我が国においては 2010 年よりNICT が構築した都市間レベルの実証ネットワークが長期稼働している。こうした技術的強みを活かし、量子暗号装置等の開発を進めるとともに、実運用も含めた宇宙実証を行うことにより、距離によらない堅牢な量子暗号通信網の早期の実現を図っていくことが重要である。

資料

公募要領

提案書様式1-14

提案書様式8 別紙1

提案書様式8 経費内訳(a.総表シート)

提案書様式8 経費内訳(c.補助金(税抜)シート)

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提出先

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採択決定までのスケジュール

公募開始  2024年07月26日

公募締切  2024年09月12日(正午)

ヒアリング 2024年11月28日

採択結果  2024年12月20日






衛星コンステレーション構築に必要な通信技術(光ルータ)の実装支援

背景・目的

2030 年代に実現を目指している次世代の通信技術であるBeyond5G(6G)を見据えて世界の開発競争が激化している中、宇宙由来の情報の増加、通信サービスの多様化、我が国の通信衛星(静止軌道/中軌道/低軌道衛星)を活用したコンステレーションやHAPS等の非地上系ネットワーク(NTN:NonTerrestrial Network)が多層的に連携することによって、過疎地域や航空、海洋領域を含むあらゆる領域でのより高速で安定的な通信ニーズが高まっています。既にSpaceXのStarlink等においては衛星に搭載可能な光通信端末の通信速度は100Gbpsに達していると言われており、B5G 時代の通信に対応するためには衛星コンステレーションネットワークの高速化・低遅延化は必須である一方で、SpaceXをはじめ、MynaricやTESAT等の事業者による光端末競争が始まり、メーカ依存性が高く様々な通信プロトコルに分散する傾向があります。これらは、今後、NTN市場が活性化する上で大きな障壁となります。さらに、B5G時代の通信に対応した衛星コンステレーションネットワークの構築のためには、標準化の動向を踏まえた相互接続性確保に加え、巨額の投資を行う海外プレイヤーとの連携を意識した多層的なNTNと地上間でシームレスな通信を可能とする高速かつ低遅延の光ネットワークルータが必要です。また、宇宙空間においては、放射線耐性や排熱手法等も必要となるため、地上装置のように単純にチップ性能を上げるだけではこれらの問題を解決することはできません。現状の耐放射線性能を有した宇宙部品では、2Gbps 程度の通信速度が限界であることから、安価で高性能な民生部品の使用も踏まえながら、宇宙環境に耐えうる10Gbps超級のネットワーク性能と消費電力を両立した光ネットワークルータがB5G時代の宇宙を活用したNTNを実現する上で必須であると考えられます。

また、衛星コンステレーションによる通信ネットワークでは、定常的に地上を含めたノード間の接続が切り替わるため、接続が切れることを定常状態として想定していない既存の地上ネットワークプロトコルでは対応が困難であり、さらに、衛星コンステレーション通信ネットワークに必要とされる経路制御は、コンステレーションを形成する衛星数やその軌道等の条件によっても異なります。このため、高信頼性低遅延通信に必要な基本的なアルゴリズムは押さえつつ、コンステレーション条件によって柔軟に変更可能であることが必要となります。

これらの背景を踏まえ、衛星コンステレーション用光通信ネットワークルータの技術開発を行い、宇宙を活用したNTNの時間的、空間的、品質的、柔軟性を向上する通信基盤技術を確立し、B5G時代の通信需要拡大にも貢献することとします。


【参考】関連する宇宙基本計画や宇宙技術戦略の抜粋
宇宙基本計画(令和5年6月13日閣議決定)
4. 宇宙政策に関する具体的アプローチ
(2)国土強靱化・地球規模課題への対応とイノベーションの実現に向けた具体的アプローチ
(a) 次世代通信サービス
【Beyond5G時代を見据えた次世代通信技術開発・実証支援】

2030年代に実現を目指している次世代の通信技術であるBeyond 5Gを見据え世界の開発競争が激化している中、陸・海・空さらには宇宙をシームレスにつなぐために、我が国が非地上系ネットワーク(NTN)を世界に先駆けて開発・実装・利活用を一体的に進めていく。それにより、現在ネットワークが整備されていない遠隔地に加え、ドローンや空飛ぶ車等の飛行体への通信サービスの提供など多様な通信サービスの実現や、地政学リスクや災害リスクに備えた強靱なネットワークの実現を目指していく。

これらを実現する基盤となる技術について、フルデジタルを始めとしたSDS技術、通信衛星とIoTの連携、Beyond5G/NTN関係の技術、衛星光通信技術等に関連する国産の技術開発・実証、通信衛星バスの小型化・低廉化を強力に推進し、必要な海外展開支援も実施していく。なお、海外展開の際には、衛星通信技術のデュアルユース性を念頭に、官民による市場開拓等、効果的な支援を実施していく。


宇宙技術戦略(令和6年3月28日 宇宙政策委員会)
2. 衛星
Ⅰ. 通信
(2)環境認識と技術戦略
①衛星間や軌道間及び宇宙と地上を結ぶ光通信ネットワークシステム
ii. 技術開発の重要性と進め方

既存の低軌道通信衛星コンステレーションが世界で競争が過熱し、周波数獲得が困難となる中、光通信は周波数資源を消費しないため、将来的には我が国による低軌道通信衛星コンステレーション構築に向けた重要な要素となる。加えて、我が国のこれまでの光通信端末や光通信システムに関する基盤技術の蓄積を活かすことにもつながる。このため、標準化を含めた海外動向を踏まえた上で、相互接続等も視野に、本技術の開発にシステムとして迅速に取り組むことが非常に重要である。


③地上系とのシームレスな連接を実現する非地上系ネットワーク(NTN)技術
ii. 技術開発の重要性と進め方

NTN構築に向けては、周波数獲得を含め世界で競争が過熱する中、低軌道通信衛星コンステレーション構築に向け既に巨額な投資を行う海外プレイヤー等との提携を通じ、海外市場の獲得も目指した取組を推進することが重要である。

中長期を見通した技術開発としては、NTNとTNとの融合に欠かせないgNodeB などのBeyond5G(6G)無線局(RAN)機能の衛星やHAPSへの搭載化技術や、周波数の効率的な利用に資する技術、多層的なNTNと地上間でシームレスな通信を可能とするソフトウェア定義ルータ、NFV、ネットワークスライシング・再生中継技術などのBeyond5G(6G)通信ソフトウェア技術の実装技術の開発について検討が必要である。

資料

公募要領

提案書様式1-14

提案書様式8 別紙1

提案書様式8 経費内訳(a.総表シート)

提案書様式8 経費内訳(c.補助金(税抜)シート)

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採択決定までのスケジュール

公募開始  2024年07月26日

公募締切  2024年09月12日(正午)

ヒアリング 2024年10月29日

採択結果  2024年11月22日






高出力レーザの宇宙適用による革新的衛星ライダー技術

背景・目的

衛星による地球観測がビジネス・インフラ・学術等のあらゆる分野において重要なシステムとなり、技術やシステム構築に係る国際競争が一層激化している中、基本方針で定められている「革新的な衛星基盤技術の獲得により我が国の国際競争力を底上げ」するためには、我が国の強みを活かした独自性と革新性のある衛星観測技術の獲得に挑んでいくことが必要となります。なかでも、衛星ライダーは、自ら発した光で情報を収集する能動型センサとして、従来の受動型センサでは観測困難な高精度な鉛直方向の情報を観測することにより、気象や台風の予測精度向上、黄砂・火山灰等の分布の把握等へ活用されている最先端の観測技術です。とりわけ、世界でも例の少ない高度計ライダーは、都市管理等に必要とされる高精度な3次元地形情報や、カーボンニュートラルの実現に不可欠な森林物理量の計測等を可能とすることから、衛星観測の革新につながる技術ですが、高度計ライダーの実用化や発展に向けては、センサ寿命の短さや、観測範囲の狭さ(直下点のみ観測可能であること)等の、コア技術であるレーザにかかる技術的課題が存在します。 

これらの課題を克服するためには、高出力・高安定なレーザ技術の開発を通じたレーザシステムの小型化・効率化が極めて重要となります。我が国では大学等を中心に、高輝度なレーザ光源をはじめとする世界最先端のレーザ技術を有しており、こうした技術の結集と宇宙適用により新たな宇宙用レーザシステムを構築することが出来れば、長寿命かつ広範囲観測可能な衛星ライダーの実現等を通じた新たな市場の獲得・創出や社会課題解決への貢献等、衛星観測分野における技術や市場のゲームチェンジをもたらすことが期待できます。 

そこで本テーマでは、衛星ライダーの機能向上に資する宇宙用レーザシステムの実現に向けて、我が国が有する高出力なレーザ技術の宇宙適用に係る技術開発を推進します。 

【参考】宇宙技術戦略(令和6年3月28日 宇宙政策委員会)(抜粋) 

高度計ライダーによって、都市や森林等を含めた地表面形状に係る3次元的な理解が可能となることが期待され、2030 年までに 1~2 兆円規模との予測もある航空機ライダーのニーズを部分的に衛星が担うことで、市場の獲得が期待される。さらに、高分解能イメージング等と融合して都市デジタルツインを実現することで都市管理・インフラ管理・災害対策など社会のDX化が一気に加速される可能性がある。(2.III.(2)3i) 

高度計ライダーを活用した商業化の道筋を描きつつ、小型・高効率・高機能なレーザ技術といった、革新的な高度計ライダー技術の獲得に向けた要素技術の開発に挑戦することも非常に重要である。(2.III.(2)3ii) 

資料

公募要領

提案書様式1-14

提案書様式8 別紙1

提案書様式8 経費内訳(a.総表シート)

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公募開始  2024年07月19日

公募締切  2024年09月12日(正午)

ヒアリング 2024年10月31日

採択結果  2024年11月29日






高分解能・高頻度な光学衛星観測システム

背景・目的

近年、光学による衛星観測は、国際的に民間主体での小型衛星システム(コンステレーション)の開発・運用を通じた事業化が進んでおり、我が国においても政府衛星である先進光学衛星「だいち3号」(ALOS-3)の喪失を一つの契機に、従来官が担ってきた役割を含めた防災・減災などの公的利用への対応と、ビジネス利用の双方を担う民間主体での光学衛星観測システムの構築に係る議論や検討が加速されてきました。 

こうした中、基本方針で定められている「国際競争力にもつながる衛星システムを実現」するためには、各国がしのぎを削る複数衛星による光学観測の高分解能化や観測幅の拡張に係る、民間主体での技術開発及び観測システムの構築を早急に推進し、これを3次元地形情報といった民間事業者による市場獲得につなげつつ、我が国の災害時の被災状況把握等にも活用していくことが重要です。  

そこで本テーマでは、民間主体での技術開発・実証として、高頻度な3次元観測を可能とする高精細な小型光学衛星による観測システム技術の高度化を行うことで、都市デジタルツインの構築、基盤地図情報の整備等に向けた3次元地形情報の取得、インフラ監視やスマート農林業等に関する国際競争力のあるグローバルビジネスの展開を強化するとともに、災害発生時の緊急観測やベースマップの整備等、我が国における社会的ニーズへの対応にも貢献します。 

【参考】関連する宇宙技術戦略の記載(抜粋) 

我が国においては光学やSAR等の小型衛星コンステレーション事業を展開するスタートアップ企業が複数社存在し、運用機数でこそ欧米企業に劣後するものの、地上技術として磨かれたイメージセンサ技術やSARの高分解能技術等が強みである。(中略)国内スタートアップ企業は、主に上場を含めた民間市場における資金調達によって先行投資を進めているが、激化する国際競争環境を踏まえれば、このような民間エコシステムをうまく活用しつつも、政府としては可能な限り早期に利用省庁・関係機関によるアンカーテナンシーの可能性を追求するとともに、高頻度実証・量産化技術の確立・商業化加速に向けた更なる支援の強化が非常に重要である。(2.III.(2)②ii) 
光学センサについては、安全保障や防災等の被災状況把握や3次元地形情報に資する、40cm級の高解像度化・高指向精度化が非常に重要である。(2.III.(2)③ii) 

資料

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提案書様式8 別紙1

提案書様式8 経費内訳(a.総表シート)

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採択決定までのスケジュール

公募開始  2024年07月19日

公募締切  2024年09月12日(正午)

ヒアリング 2024年10月22日

採択結果  2024年11月29日






商業衛星コンステレーション構築加速化

背景・目的

多数の衛星を軌道上に配備し複合的にミッションを実現する「衛星コンステレーション」は、大型衛星1機でミッションを実現する従来のパラダイムを変革し、地球観測衛星分野においては1機では実現困難な観測頻度、観測精度の同時向上を実現し、また通信分野においては静止衛星では実現不可能な低遅延・リアルタイム通信を実現するなど、新たな価値創出を牽引してきた。このような大規模な衛星コンステレーションによる高頻度・高精度な地球観測インフラや、大容量・低遅延な通信ネットワークの実現に向けて、各国で商業プレイヤーによる競争が激化しており、地球観測では百機以上、通信では数千機以上の大規模な衛星コンステレーション事業が展開しています。このような中、我が国でもスタートアップをはじめとした民間事業者が民間市場における資金調達を活用しつつ衛星コンステレーションの構築を進めており、政府としても、高頻度実証・量産化技術の確立・商業化加速に向けた更なる支援の強化を行うことが非常に重要です。

特に、我が国においては、衛星間や軌道間及び宇宙と地上を結ぶ光通信ネットワークシステム基盤技術開発の蓄積や、多様なセンサを搭載した観測衛星製造・運用・解析の経験の蓄積があり、衛星コンステレーションスタートアップ企業や非宇宙領域のプレイヤーも含めたエコシステムを形成しています。こうした我が国の強みを活かしながら、新たな市場を形成していく必要があります。

こうした中、我が国でも技術に強みを持ち、衛星コンステレーション構築を目指す事業者が、量産・打上げ等のスピードを加速させ、国際市場への展開も見据えた衛星コンステレーションの構築を早期に実現できるよう、その技術開発を支援します。

【参考】関連する宇宙基本計画や宇宙技術戦略の抜粋
宇宙基本計画(令和5年6月13日 閣議決定)
(2)ⅱ.(b)リモートセンシング

小型衛星コンステレーションの構築の進展や新たなセンサの開発等により、地球観測衛星の時間・空間・波長分解能が高まると同時に、ビッグデータ処理及び人工知能といったソリューション技術が発展する中、地球観測衛星のデータとドローンのデータ、IoTデータ、気象データ、海洋データ、その他の地上で得られるデータ等を組み合わせることにより、幅広いアプリケーション・サービスを実現し、防災・減災、国土強靱化及び地球規模課題への貢献や民間市場分野におけるイノベーションの創出を図っていく。(後略)

宇宙技術戦略
2.Ⅰ.①衛星間や軌道間及び宇宙と地上を結ぶ光通信ネットワークシステム ⅱ.技術開発の重要性と進め方

(前略)光通信ネットワークの早期の社会実装を目指し、コンステレーションの構築を進めることが非常に重要である。(後略)

2.Ⅲ.②時間情報を拡張するコンステレーション技術等 ⅱ.技術開発の重要性と進め方

(前略)小型衛星コンステレーションは、高頻度(アジャイル)に開発・実証を繰り返す中で、高分解能化、観測幅拡張等、機能・性能を段階的に向上させ、かつ十分な数の衛星を打ちあげることで初めて高頻度・高精度観測という価値が生み出せるため、深い「死の谷」を越えるための大きな先行投資が必要となる。上記の国内スタートアップ企業は、主に上場を含めた民間市場における資金調達によって先行投資を進めているが、激化する国際競争環境を踏まえれば、このような民間エコシステムをうまく活用しつつも、政府としては可能な限り早期に利用省庁・関係機関によるアンカーテナンシーの可能性を追求するとともに、高頻度実証・量産化技術の確立・商業化加速に向けた更なる支援の強化が非常に重要である。

さらには、国内の小型衛星コンステレーションが世界の技術・ビジネスに後れを取らぬよう、多種衛星の協調観測技術や運用自律化技術を含むコンステレーション技術、光通信技術等による高速・高頻度ダウンリンク技術、IoTを活用した地上リファレンスデータ取得等によるスマートタスキング技術、データ取得と同時にデータ解析を行うオンボードエッジコンピューティングの高度化や省電力化、複数の観測衛星で撮像したデータとGEOやLEOのデータ中継衛星に配置されたエッジコンピューティング機能と連携して処理する技術、衛星システムの小型軽量化・低価格化について、ユースケースや産業界のニーズを踏まえつつ総合的に取り組むことが重要である。(後略)

2.Ⅲ.④波長・周波数情報を拡張するセンサ開発技術 ⅱ.技術開発の重要性と進め方

(前略)世界に先駆けて高感度の多波長データの取得を進めているハイパースペクトルセンサ「HISUI」を活用した多波長データの利用実証を各分野で進めて知見を蓄積するとともに、HISUIのデータ取得頻度を補完できる小型・高感度の多波長センサの開発・実証の2027年度までの実施を着実に進めることは非常に重要である。海外スタートアップ企業による小型多波長衛星の打上・実証や、欧州の宇宙機関を中心に多波長分野のルールメイキングに関する議論が始まる中、さらに、こうした我が国の経験の蓄積を活かし、小型・高感度の多波長センサを搭載したコンステレーションの構築に取り組むことで得られる広域かつ高頻度な多波長データを活用し、上記のカーボンプライシング、ESG、自然資本等の国際市場を金融機関等と連携しつつ早期に獲得するための取組を進めることが重要である。(後略)

資料

公募要領

提案書様式1-14

提案書様式8 別紙1

提案書様式8 経費内訳(a.総表シート)

提案書様式8 経費内訳(c.補助金(税抜)シート)

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公募開始  2024年07月05日

公募締切  2024年08月30日(正午)

ヒアリング 2024年10月08日

採択結果  2024年11月29日

ステージゲート評価

採択企業等 関連リンク
株式会社アークエッジ・スペース
-多目的衛星コンステレーション群の構築(多様な波⾧・周波数情報を拡張するセンサを搭載した衛星コンステレーションの構築)-
評価結果(2026年3月)
株式会社QPS研究所
-小型SAR 衛星の量産加速化及び競争優位性確立に向けた機能強化-
評価結果(2026年3月)
株式会社Synspective
-小型SAR 衛星の量産・打上げと段階的性能向上-
評価結果(2026年3月)
日本電気株式会社
-光通信衛星コンステレーション構築及びシステム実証に係る技術開発-
評価結果(2026年3月)