CFRP主鏡を有する超軽量CFRP望遠鏡の開発

地球観測光学衛星コンステレーションの最重要機器である望遠鏡を開発・実証し、そのサプライチェーンを構築する。提案者はNEDO事業によりレプリカ法を用いてCFRP鏡を開発した。このCFRP鏡の光学性能を近赤外可視光望遠鏡が要求するレベルまで高める。CFRP主鏡を有し主な構造を全てゼロ熱膨張高剛性CFRPで構成した望遠鏡を設計・製作し、衛星搭載望遠鏡として有用であることを実証する。
開発目標は、第一期:口径φ400㎜、地表分解能0.8m、第二期:φ600㎜、0.5mとする。CFRP望遠鏡は超軽量かつ短工期、低コストであり、多数機製造に適する。光学衛星のゲームチェンジャーとなる可能性がある。センサーなど電気系は含まず、衛星システムメーカが焦点へカメラを設置すれば望遠鏡システムとして完成する形で提供する。本開発の技術は、各種光学系をはじめ超高精度を要求する衛星構造に応用展開が可能である。






衛星用軽量低コスト高性能新型リチウムイオンのバッテリーの開発

リチウムイオンバッテリーは携帯端末、EVなど車載、電力貯蔵、ロケット・衛星用などで市場が急拡大している。電池の負極にはグラファイト(理論値371mAh/g)が用いられてきたが、大容量化は限界に迫っている。また、日本の経済安全保障の観点からもグラファイトの使用を減らしたい。NU-Rei㈱と名古屋大学は先進プラズマ技術を用いて金属箔上にナノグラフェン膜を形成し大容量の負極用材料の開発に成功し、電池面積容量密度が従来の5倍と驚異的な性能を得た。電池の重量エネルギー密度も世界の2030年目標である500Wh/kgを達成の見通しである。本課題では小型衛星向けの角型電池に開発に成功したナノグラフェン膜を用いた負極を用いて電池の高容量・長寿命・低コスト化と重量を従来比50%(半分)とする軽量リチウムイオンバッテリーを開発する。





国産COTS品の宇宙転用による高性能・低コストバッテリ開発

衛星通信、衛星測位、地球観測などの分野で、衛星コンステレーション事業が広がり、社会インフラとしての重要性がますます高まっています。そのため、人工衛星に搭載するコンポーネントの高機能化、長寿命化、安定供給は、重要な課題となっています。弊社は、小惑星探査機「はやぶさ」に搭載された日本初の衛星用リチウムイオンバッテリの開発・供給を手掛けるなど、長年にわたりバッテリ技術の向上に取り組んできました。この実績を活かし、本技術開発ではCOTS品のバッテリセルを活用したリチウムバッテリ の高性能化に向けた高密度のエネルギー貯蔵技術の開発・利用、長寿命化に向けた寿命保証技術や劣化抑制技術の開発、安定供給に向けた生産効率の向上や低コスト化技術の開発、輸送時における安全性の確保などの技術課題に取り組みます。
これらを通じて、我が国の衛星サプライチェーンの自律性と国際競争力を強化し、宇宙利用の拡大に貢献することを目指します。






宇宙用国産ループヒートパイプ(LHP)の開発

LHPは衛星の熱制御に不可欠なデバイスであり、高性能な衛星ミッションを支えるために重要である。しかし、従来のLHPは顧客の個別要求に応じたカスタマイズ品で、仕様調整が煩雑で長納期・高コストという課題があった。また、海外製品への依存により、供給リスクや為替変動によるコスト増も問題であった。本技術開発では、標準化された設計モジュールから選択できるセミカスタマイズ方式の国産LHPを開発する。これにより、性能と品質を維持しつつ、短納期・低コストを実現し、国内の衛星サプライチェーンを強化する。国産化で供給安定性が向上し、技術ノウハウの国内蓄積や人材育成にも貢献する。さらに、開発したLHPの宇宙環境での長期安定動作を証明するため、欧州規格ECSS-EST-31-02Cを参考に試験を実施する。これにより、国内外の衛星メーカーや宇宙機関が安心して利用できる信頼性の高い国産LHPを提供する。





海外における衛星データ利用システムの開発・実証基盤の整備(委託)

我が国の衛星データ利用ビジネスのグローバル展開による宇宙ソリューション市場の拡大を目的とし、事業者の衛星データを利用した事業化のためのフィージビリティスタディを円滑に進めるための対象国の情報提供、現地拠点による支援、渡航支援、官民ミッション、ビジネス推進イベント、技術面・事業計画面での事業化コンサルテーションを提供し、本テーマ終了後、事業者による円滑なコンセプト検証、ビジネス化検証/実証、事業化への移行を目指す。海外でのビジネスを我が国企業と海外の企業が共創するにあたり、相手国組織も含めた現地の各組織とこれまで以上に戦略的・有機的に連携し、現地での事業化推進活動や日本企業/技術等のアウトリーチ活動を実施していくことが重要であり、そのための推進スキームとなる現地拠点や共通データプラットフォーム等を整備し、これまでよりも積極的な事業化支援を行う基盤・体制を整える。





衛星データを活用した全球洪⽔被害の即時3次元解析情報提供サービスの実証

衛星画像解析技術と⽔理・⽔文解析技術を統合し、発災後の氾濫状況・被害状況・被災要因を迅速に把握するツールを開発し、本ツールを用いたサービスの有効性について海外を対象に実証する。発災時には通信・交通等インフラが被災して情報取得が困難となり、被害拡大、復旧・復興遅延が生じる。この課題を解決するため、人口、資産、主要インフラ等の基本情報が未整備である発展途上国を含む全球を対象に、衛星画像解析技術、資産等に関するオープンデータを活用して、迅速に浸⽔状況・被害状況が把握可能な ツールを開発する。さらに、衛星画像解析結果と⽔理・⽔文解析技術を連携させることで洪⽔の被災要因を特定するツールを開発し、治⽔インフラの課題特定を目指す。本サービスにより、現地に赴く前から遠隔・オフサイトにて被害状況等を概括的に解析・把 握し、復旧・復興までの時間短縮と精度向上を図る。





鉱山モニタリングAIとユーザビリティ改善に向けたLLM技術開発

株式会社Solafuneが提供する「資源探査・モニタリングソフトウェア」(製品名: SHIGEN AI)は、AIを活用した衛星データ解析技術により、鉱物資源の探査や開発状況のモニタリングを支援する政府機関向けサービスである。本技術開発では、これまでの製品 開発及び検証で明らかになったAI技術の精度向上の必要性を踏まえ、従来活用してきた光学衛星画像に加え、ハイパースペクトルセンサーを導入することで精度の向上を図る。また、政府機関の職員が衛星画像やデータサイエンスの専門知識を持たなくても容易に 利用できるよう、大規模言語モデル(LLM)を活用してユーザビリティの向上を図る。当社は既にエジプトのエジプト宇宙庁及びガーナの国土・天然資源省との協議を開始しており、覚書の締結に向けた準備を進めている。本技術開発では、これらの国で実証実験を実施し、その結果を踏まえて「SHIGEN AI」を鉱物資源を豊富に保有するその他の国々にも導入する足がかりとする。





サステナブル調達に寄与する衛星データを活用したパームヤシ農家支援アプリ開発

本事業は、我が国におけるサステナブル調達の重要性を背景に、特にインドネシアにおけるパーム油の調達に焦点を当てている。小規模農家は複雑な流通構造と管理の不備からトレーサビリティ確保が困難であり、生産知識不足から生産性も低い状態にある。このため、当社は衛星データと現場情報を活用し、農家の農法指導とDX施策を提供するモバイルアプリを開発する。衛星データサービス企画株式会社は、ALOS-2を活用したヤシの健康診断を担当し、農業生産における重要な意思決定をサポートする。また、Space Shiftは、農園の境界線を半⾃動生成するAI開発を担当し、これにより現地農園の区画を正確に可視化し、適切な管理が行える基盤を構築する。最終的には、ユーザテストを経て技術成熟度(TRL)を8~9に引き上げ、パームヤシ農園という具体的な社会システムの持続的開発課題へのソリューションとして運用する際の課題を明らかにし、早期事業化を目指す。





IUU漁業対策を目的とした不審船識別システム“Smart Tasking 2.0”開発

東南アジアの海は豊富な⽔産資源に恵まれているが故に、IUU(Illegal Unreported & Unregulated)漁業による⽔産資源の搾取が頻発しており、その金額は年間数千億円と推定されている。また、海洋は、違法薬物や武器などの密輸や瀬取りなどの温床になっており、広範囲な海洋を航行する船舶を監視する事は、国際的に重要課題と認識されている。従来の衛星リモートセンシングデータを活用したスマートタスキングを、漁船等に取り付けるIoT機器から収集される位置情報を活用する事で、Smart Tasking 2.0へ進化させ、リアルタイム性を持った不審船の識別実現を目指す。衛星リモートセンシングデータから船舶の抽出、各船舶に対する船舶登録情報を用いたナンバリングを通して差分分析を行い、各国のEEZ内における不審船及びIUU漁業を、AIを活用してあぶり出し、行政当局への情報提供を実現する。





インドネシアでの衛星データを活用した海洋⽔産業支援システムの開発・実証

本研究は、衛星データ解析技術、及び衛星データを用いた海洋環境予測技術、潜在漁場予測技術によって、⽔産分野の効率化やデジタライゼーションに貢献する衛星ソリューションをインドネシアに展開することを目指す。衛星データ活用は漁撈効率向上に直結するが、漁業者の衛星データリテラシーが低い同国では十分使われていない。当社は、⾃社で開発したAIや数値モデルで見いだした好漁場や危険海域等をスマートフォンなどで使えるように可視化するといった⼯夫により、同国での⽔産業振興に貢献する。具体的な 開発・実証課題は以下の3つである。
(1)  東南アジア海域における海況予測モデルの構築、観測データによる評価及び改善。
(2)  衛星データ等を利用したAI潜在漁場予測技術の開発、実創業を通じた評価及び改善。
(3) サービス提供プラットフォームとなるスマートフォンアプリの開発。