(契約締結・交付決定後に公表)
宇宙の起源や生命の可能性等の人類共通の知を創出し、月以遠の深宇宙に人類の活動領域を拡大するとともに、月面探査・地球低軌道活動における産業を振興
(契約締結・交付決定後に公表)
Post-ISSでのNASAのCLDプログラム推進など今後、地球低軌道を利用したサービスが増大することで、宇宙ステーションを含めた軌道上で生成されるデータは爆発的に増加することが予想される。一方で、宇宙では電力・熱・宇宙線・重量や体積などに多くの制約条件が存在するため、高度な計算力を持つ最先端のコンピューターをオンボードすることは、厳しい安全要求を満たすための開発・検証にかかるコストや保守性といった点から容易ではない。そこで本研究では、信頼性を担保するアーキテクチャー(異常検出、障害分析、自動復帰) によりRad-Hard (耐放射線) ではない民生品を宇宙で利用可能とすることで高性能・高効率(省電力) なコンピューターを開発、宇宙ステーションや人工衛星などの既存アセットを活用した分散型の"高信頼性"軌道上データセンターの構築、そして軌道上へコンピューティング・リソースを提供する事業化を目指す。
ポストISS における地球低軌道経済圏構築を⽬標に、多様なペイロードの設置ニーズを満たす標準的なインタフェースの具備およびペイロードに対して電⼒等のリソース提供が可能な船外利用プラットフォームを開発の上、地上検証が困難な技術開発項⽬の軌道上実証を通じてTRL 7 相当を達成する。開発完了後は日本モジュールやHTV-XC 等への搭載を通じた事業化に挑戦する。
本提案では、月面インフラ構築を「構想」から具体的な「計画」へと前進させるため、拠点建設候補地の地形と地盤環境データを取得するための測量・地盤調査技術を確立し、月面での技術実証を行う。提案する技術は、①非GNSS環境下で高精細な地形データを取得する測量システム、②レゴリスの力学特性と地層構造を同時に計測するハイブリッド型土質試験システム、③試験装置を月面に展開・設置するロボット機構から構成される。さらに、整地や造成といった月面インフラ建設に共通する「土工」の設計体系を整備し、調査データを反映する調査・設計フローを構築する。本開発は、国土交通省スターダストプログラムの研究成果(TRL3~4)を基に、約4年でTRL6を達成し、2030年度の月面実証を目指す。これらの調査・設計および取得地盤データの管理技術は、国際標準化を見据えた開かれた手法として整備し、国際的な月面活動の展開の加速化に貢献する。
本課題では、月面に豊富に存在するレゴリスをその場利用し、持続的なインフラ構築を実現するため、電子ビームを用いた高効率・高強度なレゴリス凝固技術と、それを可能とする月面移動作業ロボットシステムを開発する。電子ビームによる局所的かつ精密な加熱により、月面上のレゴリスを直接溶融・凝固するプロセスを実現し、将来の着陸パッドや道路、遮蔽壁等の構築に展開可能な技術確立を目指す。移動作業ロボットは、輸送時にはコンパクトに収納でき、月面では安定した四輪走行を実現し、多自由度のマニピュレータアームを備え、電子ビーム装置の運搬・操作を行うとともに、発電用の大面積太陽電池パネルの展開作業や、生成した凝固体を採集し、強度評価・構造解析などの作業を遂行する。また、ベーンせん断試験機によるレゴリスの密度分布計測などの多様な作業を遂行する。月面にてこれらの技術実証を行うことにより、月面拠点構築に道を拓くことを目指す。
持続的な月面活動には月面での資源確保が不可欠である。本開発課題では、資源探査に必要な主要元素(H,Fe,Ti,Al,Mg,Ca,Si,K,Naなど)の濃度と鉱物組成(水氷、チタン鉄鉱、輝石、カンラン石など)を月面で最高10µmの分解能で計測する。計画期間中に装置のフライト品の開発から月面実証・データ取得までを行う。装置は、広角分光カメラ、中性子・ガンマ線センサ、レーザー誘起プラズマ発光分光計、顕微分光カメラからなる。これらを組み合わせて、資源の発見から濃度・総量の評価および存在形態(どの鉱物にどの元素が濃集しているか等)の特定までの手法を実証的に確立する。また、本装置は地質や土質の調査、放射線環境の把握にも寄与する。これを、はやぶさ2、SLIM搭載装置の開発経験を持つ研究者が主導する。さらに、宇宙分野の実績を持つ企業と地上センサの技術を持つ企業を加えたチームを構成し、月面開発の裾野拡大を図る。
電波リモートセンシングは我が国が伝統的に得意とする技術であり、受動観測では、AMSR-EやJEM/SMILES等の実績を有す。THz波を用いると、表⾯に比べて氷の存在可能性がより期待されると共に、採掘が容易な、⽉表⾯直下浅部の情報が得られる。さらに高周波の特徴によりセンサの小型軽量化が可能となる。
本提案は、⽉⾯直下浅部に存在する可能性のある⽔氷や他の資源の有望箇所を推定する目的で①打上ランダーも含めて統合開発することで最適化した衛星センサシステムを軌道上に投入、周回軌道から広域に⽉⾯直下浅部からの放射を受信。②他探査データや地上実験等を合わせた高度な解析アルゴリズム等により放射輝度温度を精度良く決定。③その鉛直/⽔平偏波比等を用いて⽉⾯直下浅部土壌の見かけ誘電率(ABP)の導出を目指すものである。
本技術開発は、プルトニウム中に生成・蓄積するAm-241を化学分離し、その化合物をペレット化して熱源とした発熱体ユニットと熱電変換デバイスからなる半永久電源システムの要素技術開発であり、以下の7項目からなる。
(1)Amペレット及び封入ピンの作製技術開発、(2)発熱体ユニット設計・試作、(3)打ち上げ時のリスク評価、(4)大規模化に向けた装置・設備・施設の概念検討、(5)発熱体ユニットの耐衝撃波試験、(6)熱電変換デバイスの放射線耐久試験、(7)全体マネジメントとニーズ開拓。
これらの技術開発と検討を進め、実施期間内に約10gのAmを含む封入ピン1本を作製するとともに、発熱体ユニットのプロトタイプ機の設計と部品製作を完了する。並行してA型特別形輸送物承認のための試験データ取得と必要な法規制対応についても準備を進めるとともに、将来の大規模施設実現のため、宇宙分野以外でのニーズ開拓を進める。