我が国の衛星データ利用ビジネスのグローバル展開による宇宙ソリューション市場の拡大を目的とし、事業者の衛星データを利用した事業化のためのフィージビリティスタディを円滑に進めるための対象国の情報提供、現地拠点による支援、渡航支援、官民ミッション、ビジネス推進イベント、技術面・事業計画面での事業化コンサルテーションを提供し、本テーマ終了後、事業者による円滑なコンセプト検証、ビジネス化検証/実証、事業化への移行を目指す。海外でのビジネスを我が国企業と海外の企業が共創するにあたり、相手国組織も含めた現地の各組織とこれまで以上に戦略的・有機的に連携し、現地での事業化推進活動や日本企業/技術等のアウトリーチ活動を実施していくことが重要であり、そのための推進スキームとなる現地拠点や共通データプラットフォーム等を整備し、これまでよりも積極的な事業化支援を行う基盤・体制を整える。
衛星画像解析技術と⽔理・⽔文解析技術を統合し、発災後の氾濫状況・被害状況・被災要因を迅速に把握するツールを開発し、本ツールを用いたサービスの有効性について海外を対象に実証する。発災時には通信・交通等インフラが被災して情報取得が困難となり、被害拡大、復旧・復興遅延が生じる。この課題を解決するため、人口、資産、主要インフラ等の基本情報が未整備である発展途上国を含む全球を対象に、衛星画像解析技術、資産等に関するオープンデータを活用して、迅速に浸⽔状況・被害状況が把握可能な ツールを開発する。さらに、衛星画像解析結果と⽔理・⽔文解析技術を連携させることで洪⽔の被災要因を特定するツールを開発し、治⽔インフラの課題特定を目指す。本サービスにより、現地に赴く前から遠隔・オフサイトにて被害状況等を概括的に解析・把 握し、復旧・復興までの時間短縮と精度向上を図る。
株式会社Solafuneが提供する「資源探査・モニタリングソフトウェア」(製品名: SHIGEN AI)は、AIを活用した衛星データ解析技術により、鉱物資源の探査や開発状況のモニタリングを支援する政府機関向けサービスである。本技術開発では、これまでの製品 開発及び検証で明らかになったAI技術の精度向上の必要性を踏まえ、従来活用してきた光学衛星画像に加え、ハイパースペクトルセンサーを導入することで精度の向上を図る。また、政府機関の職員が衛星画像やデータサイエンスの専門知識を持たなくても容易に 利用できるよう、大規模言語モデル(LLM)を活用してユーザビリティの向上を図る。当社は既にエジプトのエジプト宇宙庁及びガーナの国土・天然資源省との協議を開始しており、覚書の締結に向けた準備を進めている。本技術開発では、これらの国で実証実験を実施し、その結果を踏まえて「SHIGEN AI」を鉱物資源を豊富に保有するその他の国々にも導入する足がかりとする。
本事業は、我が国におけるサステナブル調達の重要性を背景に、特にインドネシアにおけるパーム油の調達に焦点を当てている。小規模農家は複雑な流通構造と管理の不備からトレーサビリティ確保が困難であり、生産知識不足から生産性も低い状態にある。このため、当社は衛星データと現場情報を活用し、農家の農法指導とDX施策を提供するモバイルアプリを開発する。衛星データサービス企画株式会社は、ALOS-2を活用したヤシの健康診断を担当し、農業生産における重要な意思決定をサポートする。また、Space Shiftは、農園の境界線を半⾃動生成するAI開発を担当し、これにより現地農園の区画を正確に可視化し、適切な管理が行える基盤を構築する。最終的には、ユーザテストを経て技術成熟度(TRL)を8~9に引き上げ、パームヤシ農園という具体的な社会システムの持続的開発課題へのソリューションとして運用する際の課題を明らかにし、早期事業化を目指す。
東南アジアの海は豊富な⽔産資源に恵まれているが故に、IUU(Illegal Unreported & Unregulated)漁業による⽔産資源の搾取が頻発しており、その金額は年間数千億円と推定されている。また、海洋は、違法薬物や武器などの密輸や瀬取りなどの温床になっており、広範囲な海洋を航行する船舶を監視する事は、国際的に重要課題と認識されている。従来の衛星リモートセンシングデータを活用したスマートタスキングを、漁船等に取り付けるIoT機器から収集される位置情報を活用する事で、Smart Tasking 2.0へ進化させ、リアルタイム性を持った不審船の識別実現を目指す。衛星リモートセンシングデータから船舶の抽出、各船舶に対する船舶登録情報を用いたナンバリングを通して差分分析を行い、各国のEEZ内における不審船及びIUU漁業を、AIを活用してあぶり出し、行政当局への情報提供を実現する。
本研究は、衛星データ解析技術、及び衛星データを用いた海洋環境予測技術、潜在漁場予測技術によって、⽔産分野の効率化やデジタライゼーションに貢献する衛星ソリューションをインドネシアに展開することを目指す。衛星データ活用は漁撈効率向上に直結するが、漁業者の衛星データリテラシーが低い同国では十分使われていない。当社は、⾃社で開発したAIや数値モデルで見いだした好漁場や危険海域等をスマートフォンなどで使えるように可視化するといった⼯夫により、同国での⽔産業振興に貢献する。具体的な 開発・実証課題は以下の3つである。
(1) 東南アジア海域における海況予測モデルの構築、観測データによる評価及び改善。
(2) 衛星データ等を利用したAI潜在漁場予測技術の開発、実創業を通じた評価及び改善。
(3) サービス提供プラットフォームとなるスマートフォンアプリの開発。
本事業で開発するプラットフォームは、衛星データ等の分析により、海藻養殖の適地を分析するポテンシャルマップの生成や、リアルタイムの海洋データによる適地選定・収量予測を行い、海藻養殖産業が持続可能かつ生産性の高い産業に発展するための支援ツールとなるものである。この技術を、海藻養殖産業の振興と産業インフラへの投資により生産量を数倍~数十倍に引き上げることを目指している国や、温暖化・環境変動への対応に迫られている国に提供する。これは特に東アフリカ、北アフリカをはじめとする養殖新興地域に加え、北ヨーロッパ、アジアなど、広範な地域での導入に直結する見込みである。このプラットフォームの開発を通じて、海藻をはじめとする養殖産業に関与する政府機関や研究機関において衛星データが継続的に利用され、持続可能なブルーエコノミーの推進に寄与しながら、収益を生み出せるビジネスモデルを構築することを目指す。
本研究では超小型衛星によるオンボードリアルタイムでのサブmm級の高精度編隊飛行技術を獲得し、さらにプロジェクト終了後も将来に渡って高精度編隊飛行技術を維持・発展させる体制を構築することを目指す。具体的には「柱1. 超小型衛星による高精度編隊 飛行技術実証衛星SEIRIOSの開発・軌道上運用」、「柱2. 地上での高精度編隊飛行技術実証用の高性能地上実験装置群の開発・整備」、「柱3. 高精度編隊飛行技術者・利用者のコミュニティ形成」の3つの柱を建て、それぞれを有機的に結合することで衛星 プロジェクトの実現と将来の高精度編隊飛行計画のための体制構築を行う。本研究の肝であるSEIRIOSプロジェクトでは、3機(10kg級 2機, 40kg級 1機)・サブmm制御精度・⾚外線⼲渉計実証という世界最先端の技術実証ミッションを目指す。以上より、高精度編隊飛行技術を日本に根付かせ、複数衛星編隊飛行を用いた宇宙ミッションが当たり前となる世界を切り開く。
本研究開発では、Pico級の超小型衛星にてソフトウエア定義型で推進剤フリーの半永久的な新たな編隊飛行技術を研究開発する。さらに宇宙利用拡大のため宇宙MIMO通信を新たな編隊飛行にて構築することを目指す。本研究開発では、1基の衛星から複数基の衛星を分離・展開し、宇宙環境を活用して推進剤フリーの編隊飛行を達成する。また、物理的相互作用を活かしてコンパクトで高精度なソフトウエア定義型の柔軟なシステムを実現し、Pico級衛星でのサブメートル級の精度を達成する。さらに、宇宙MIMO通信により通信容量を大幅に向上させ、多くのIoTデバイスが宇宙と接続可能な新たな宇宙システムを構築する。これにより、ソフトウエアのアップデートのみで即座に異なる目的に対応できる拡張性のあるプラットフォームを提供し、宇宙ビジネスへの参入障壁を低減する。本研究開発では持続可能な宇宙ビジネスを強く後押しする衛星編隊飛行システムの基盤技術を研究開発する。
1,000~100,000機オーダの多数の超(々)小型衛星を、相対距離をセンチメートル精度で保ちつつ、数十mの範囲に配置してLEO上で編隊飛行させる技術を構築する。これにより、同じ総重量に対して相対的に大規模ないし大電力を要する建造物を宇宙空間に設置でき、NTN direct-to-device通信用の高利得アンテナなど、従来衛星では実現が難しかった産業アプリケーションを期待できる。それぞれの超々小型衛星に電磁石を搭載し、全体が指定の衛星配置となるよう相互に吸引・反発することで配置制御を行う。本技術開発では、各衛星に搭載するリアルタイム分散制御アルゴリズム、衛星間の遅延保証型通信系、配置センシング機構やアクチュエータ制御機構、制御アルゴリズムの低電力・高集積処理系などの主要技術を検討し確立する。多数衛星の挙動を高精度評価するシミュレーション技術も確立する。